現場でよくある困りごと
- 出張旅費の上限が分からず総務に電話。計算のしかたも曖昧で、伝票が溜まりがち。
- 申請書のフォーマットが見つからず LINE で質問。最新版がどこにあるか社員ごとに認識がバラバラ。
- 扶養手当の条件が部署ごとに噂レベルで違う。聞き間違いからトラブルになることも。
- 総務・社長が答えるたびに本来業務がストップ。質問が重なる月初は電話が鳴りっぱなし。
ポイント:ルールを知っている人の時間も、質問する人の時間も奪われる。現場の小さな停滞が積み重なると、大きな残業に。
NotebookLM とは?
- Google が提供する 無料 の AI ノートアプリ。ブラウザで動くのでインストール不要。
- PDF/Google ドキュメントを“置き場所”に登録すると、その内容だけをもとに AI がチャット形式で即答。
- 操作は ドラッグ&ドロップ+リンク共有。検索キーワードを考える負担もなし。
- 1 ノートに 50 ファイルまで入れられるので、就業規則・各種様式・福利厚生案内をまとめて登録可能。
イメージ:厚い就業規則に付箋を貼る代わりに、AI が欲しいページをピンポイントで開いて読み上げてくれる“話せる索引”。
想定改善例(導入前後の違い)
NotebookLM を共有リンクで配布しただけで、どれだけ変わるかを数字でイメージしてみましょう。
導入前 | 導入後(NotebookLM) | |
---|---|---|
質問回数/日 | 10 件 | 3 件 |
1 件対応時間 | 5 分 | 1 分(自己解決) |
1 日削減時間 | – | 35 分 |
月間削減時間(20 日稼働) | – | 約 11 時間 |
月間コスト削減* | – | 約 13,000 円 |
* 時給 1,200 円想定。数字は一例です。
結果:小規模でも年間 130 時間以上の空き時間が生まれ、総務が取りこぼしていた改善活動に着手できます。
今すぐできる導入ステップ(10 分)
- 資料準備(3 分)
- 就業規則、旅費規程、各種申請書を PDF で保存。Word しかない場合は Google ドキュメントにアップロードして「ファイル → ダウンロード → PDF」で OK。
- アップロード(3 分)
- NotebookLM にログイン → 「Add source」→ PDF をまとめてドラッグ。登録完了後、AI が内容をインデックス化(自動で読み込み)します。
- 共有(2 分)
- 右上「Share」→ “Anyone with the link” を選択し、社内 LINE グループや掲示板に貼り付け。これで全員が同じチャット画面にアクセス可能。
- テスト(2 分)
- 例:「振替休日の取り方は?」と聞いて回答を確認。誤字・旧ルールがないかを最初に 2〜3 質問でチェックしておくと安心。
コツ:効果測定用に「質問回数」を 1 週間メモしてから導入し、改善度を数字で示すと社内説得がスムーズ。
費用は?
プラン | 価格* | 主な上限 | 中小企業での目安 |
無料 | 月 0 円 | ノート 100/ファイル 50 万語 | 社員 30 名程度なら十分 |
Google AI Pro | 月 約 3,200 円 | 上限約 5 倍・高度な要約機能 | 資料が多い製造業や多拠点展開時 |
* 2025 年 7 月時点、為替 1 USD = 160 円換算。
まず無料で。質問が増えて容量が不足したら、Pro を 1 アカウントだけ契約し、リンク共有で全社員に開放する方法もあります。
よくあるQ&A
Q. Word や Excel しかない資料は?
A. Google ドライブにアップロード → 自動変換 or PDF 書き出しで登録できます。
Q. 秘密情報が心配…
A. まず公開 OK な社内ルールからテスト。機密度が高い資料は社内ファイルサーバとパスワードで管理し、NotebookLM には載せない運用でスタートしましょう。
Q. スマホでも使える?
A. ブラウザで動くので iPhone/Android どちらでも OK。現場からの質問にもすぐ対応。
Q. AI の回答が間違ったら?
A. 元の PDF を修正し再アップロードすれば、更新内容を即反映。旧ファイルを削除しておくと誤参照を防げます。
まとめ & 次の一歩
- 「聞く前に NotebookLM」を合言葉 に、質問対応の時間をぐっと削減。
- 導入は PDF 1 枚のアップロードから。まずは 1 週間、質問回数がどのくらい減るか測ってみましょう。
- 浮いた時間を本業や改善活動に充てて、生産性と働きやすさの両方をアップ!
今すぐできること:就業規則を PDF に変換し、NotebookLM にドラッグ&ドロップ。リンクを社内 LINE に貼るだけで、社員の「ちょっといいですか?」がグッと減ります。
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